恋した道化師ノ行方

独り言と落書きを気の向くままに更新。近頃絶賛更新停滞中。

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「ねぇ、ラディ」

「あぁ」

「私のこと、好き?」



カラン。
と、オレンジジュースの中の氷が溶ける音。
室内が、それまでとは違う静けさで満たされた。




「……どうした、突然。
なぜ、そんなことを聞く?」

「ちょっと、思ったの。突然」



ユメが持っているのは、小難しそうな考古学の本。
前述のセリフのような質問が飛び出すには接点が無さそうな本だ。
彼女のことだから、本当に"突然"思いついたのだろう。
突飛なことは得意だから。

真ん丸の大きな瞳が少し下からまっすぐにこちらを見上げるものだから、
ラディッツはすっかりキュンキュンしてしまった。
これは、ふざけた回答などしたら俺の権威に関わる。
いや、ふざける気など毛頭ない。

ごくり、と生唾を飲み込み、ユメの目をしかと見つめ返し、
あくまでもさりげなく、平穏を装って、ラディッツは口を開いた。



「っ………好きだ」

「あ、そう。ならいいの」


「………」

「………」


「……ぁ、終わりか?」

「え、何が」

「いや…今の、会話」

「うん」



どうかしたの、と首をかしげるユメ。
いや、なんでもない、と首をふるラディッツ。
そう、と本に目を落とすユメ。
それにがくっと肩を落とすラディッツ。

わかっているのか。
大の大人にもなった俺が、どれだけ真剣にこの女に愛を注いでいるか。
遊ばれているのか、それ以前なのか。
そもそも恋人同士だという自覚がこの女にはあるのだろうか…。


ラディッツが ぎゅっと自分の持っている本をしわが出来るほど握り締めて悶々していると、
ユメがちらっとそれを見て、また尋ねた。



「ねぇ、ラディ」

「あぁ…」

「私も、好き」

「………ぁ、あ?」



見れば、ちゅぅ、とオレンジジュースのストローに口をつけているユメ。
それと目が合う。


「ラディのこと。大好きだよ」



ラディッツは自分が赤面していることにも気付かずに、持っていた本を取り落とした。





↓あとがき


橙…は、このヒロインのイメージカラァ。
戦闘員でなく、文書をまとめたりそういう役割の子だと思います。
ラディはいつだって直球勝負だと思います。


本当はもっと暗い話でした。
が、メモ帳からPCへ描き直す際に、削っていったらいつの間にか…。
渋いラディを目指す予定でした(予定は未定!)。という事実だけは載せておきます。



■希望調査、投票してくれた方ありがとうございます。
 いまのところ一番多い、ラディ短編に全力を注いでみました。
 これからもよろしくお願いします!
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