恋した道化師ノ行方

独り言と落書きを気の向くままに更新。近頃絶賛更新停滞中。

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「お前……酒大丈夫だったっけ?」

「らめ。全然らめ」

「"らめ"って言う割には大そうな量飲んでんじゃねぇの。
…っつかビールかと思ったら発泡酒かよ。安い女だな」

「らってー…お酒よくわかんないし。
どーせ、おんなじパッケージなら、おんなじ味れしょ?」


「ばーか。微妙に違ぇんだよ」



ターレスはそう言って私からまだ少し中身の入っている缶を取り上げる。
あぁ。
頭を動かすと気持ち悪い。
ちっとも身体は動いていないのに、まるで船酔いしているみたいで。



「おい、大丈夫か?」

「らいじょうぶだおー…」

「大丈夫に見えねぇ。呂律回ってねぇし、焦点あってねぇし。
オレが誰だかわかってんのか?」

「………たーれす」

「おし、それはわかってんな。
今日はもう飲むな。身体に悪いだろ」

「えー」

「"えー"じゃない。
送ってってやるから。ほら」



おんぶ。
私に背中をさらすターレス。
いつもと違うじゃない。
優しいじゃない。
気持ち悪いじゃない。


きっとターレスは知ってるんだ。
私があの場にいたことを。
あの場所にいた、あの女の人は誰?
きれいな人だったけど。
私なんか比にならなかったけど。
ターレスにはお似合いだけど。
それでも、私、気にくわなくて、むしゃくしゃして。
嫉妬してる自分が醜くて
お酒を飲むとヤなこと忘れられるって思って飲んでみたけど
全然忘れられないんだけど。




「あたし、重たいよ」

「知ってるよ。乗んのか、乗らねぇのか」

「のる」



のそり、とターレスの背中に体重をあずけ、
わざとターレスの首の前で手を組む。
ぐぇ、と苦しそうな声。
ざまあみろ。


暖かいターレスの背中。
私の身体を固定する腕。
リズムよく私の部屋へ向かう足。
心臓の鼓動。


眠たくなった。
本当は大好きなんだ。
そうでもない振りをして。
飲み込まれるのが嫌で。


たまにこうして優しくしてくれるのも、
都合のいい女を引きとめる手段の一つであることも知ってるけど。
それでも。





「ウィル」

「んー」


「…その、……」

「んー」






「…………………悪かっ、た」


「…………、ん」





↓あとがき

ターレス急上昇。
口調が違うと思われます。

一応レタスはヒロインが好きな模様。
すれ違う想い……。いいですね。(は?


ただ発泡酒とビールの件と、「安い女だな」を言わせたかっただけ。
ちなみに神崎は未成年なので、発泡酒とビールのことなんかよくわかんないです。
値段が違う分、何か違うはずだという予想。
「うまいもんを食べ、うまい酒を飲み」生活してるレタスには、その違いもわかるんでしょーね。



それにしてもレタス、見れば見るほどイイ色してます。
小麦色っつーか土気色ですね。そこがまた。
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